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2020年3月29日 (日)

イギリスの1:25,000地形図 II

「パスファインダー Pathfinder」の名を冠した1:25,000の第2シリーズは、1989年に全国(下注)をカバーした。1:50,000よりも明らかに詳細な情報が得られるようになったが、期待に反して、シリーズの販売数はいっこうに伸びなかった。他方、同じ縮尺でも利用者から好評を博していた商品群がある。それが「アウトドアレジャーシリーズ Outdoor Leisure Series」だ。

*注 ここでいう全国とは、OSの担当範囲であるイングランド、ウェールズ、スコットランドを指す。

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パスファインダーに比べ、アウトドアレジャーは
道路区分が着色され、レジャー情報(案内所、駐車場など)も充実
(上)第2シリーズ(パスファインダー)
  1067 Winchcombe & Stow-on-the-Wold 1990年
(下)アウトドアレジャー
  OL45 Cotswolds 1998年
© Crown copyright 2020
 

アウトドアレジャーシリーズ Outdoor Leisure Series

前回も触れたように、これは第二次大戦以前からある縮尺1マイル1インチ(1:63,360)の旅行地図 Tourist map(下注) を、より大縮尺の1:25,000でも実現しようという意図から生まれたものだ。

*注 1インチ旅行地図については、「イギリスの地形図略史 IV-旅行地図の系譜」で詳述。

1:25,000図は詳しい分、収録範囲が狭い。そのため、旅行では何枚も用意しなければならず、利用者に敬遠されがちだった。そこでアウトドアレジャーシリーズは、できるだけ少ない面数でカバーできるよう、特大の図郭を採用した。そのうえで部分改訂を施し、1インチ旅行地図のようにレジャー情報を追加した。さらにアピールのために、利用目的を想起させるブランド名を初めてつけた。

最初の図葉は1972年刊行の、イングランド中部、ピーク・ディストリクト Peak District の中心部を描いた「ダーク・ピーク Dark Peak」だ。第1シリーズ6面を集成したもので、図郭は縦20km×横26kmと、第1シリーズ(縦横とも10km)の5倍以上ある。表紙には、黄土色の地色に、ハリー・ティットコム Harry Titcombeが描いた山野を背景に野鳥が舞う彩色画があしらわれた。

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野鳥のイラストをあしらった初期のアウトドアレジャー表紙
(左)黄土色の表紙は、第1シリーズをベース(基図)とする
(右)レモン色は、第2シリーズがベース
photo from www.charlesclosesociety.org
 

追加されたレジャー情報はまだ少なく、ピクトグラム記号ではキャンプサイト、ユースホステルなど10数個だ。観光の見どころは注記部分に青のマーカーが引かれ、公共通行権 Public rights of way とともに、代表的なフットパスや国立公園界などが緑で記されている。

この企画は当たり、15,000部が売れたという。それを受けて翌年以降、ヨークシャーのスリー・ピークス Three Peaks、スコットランドのケアンゴームズ Cairngorms などと続刊された。当初、ベースの地図は第1シリーズだったが、第2シリーズが利用できるようになると、それに移行していった。両者は表紙の色で区別でき、前者は黄土色、後者はレモン色だ。

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アウトドアレジャー図の例
Brecon Beacons National Park Eastern area 1976年
© Crown copyright 2020

1984年からは、表紙が風景写真に変わり、個々の図葉に図番も振られた。付番方式に特別な法則はなく、単に他の図葉と区別するための番号だ。地図印刷がプロセスカラー(CMYKの4色)方式になったことで、道路区分など、色による表現が豊かになった。この頃の図はまた、陸地部分に地色として、表紙のそれを薄めたような黄色が塗られているのが特徴だ。

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表紙は風景写真になり、図番も記載
 

1インチ図の場合、旅行地図と汎用図は用途が異なるとして、最後まで並行して販売されていた。1:25,000も同じ扱いだったが、1986年に、アウトドアレジャーと図郭が完全に重複するパスファインダー(第2シリーズ)の図葉は廃刊とされた。前者の影で売れ行きが鈍く、維持するのが困難と判断されたからだ。

1998年時点の索引図(下の画像)を見ると、アウトドアレジャーの図番は1から45まで振られている。ただし、欠番が3つあるので、実際の刊行は42点ということになる。おそらくこれがシリーズの最終到達点だろう。このあと2002年3月に、後述するエクスプローラーブランドに統合され、30年続いたシリーズは消滅した。

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アウトドアレジャー索引図(1998年)
エクスプローラー(オレンジ色のエリア)がすでに南部をカバーしている
 

エクスプローラーシリーズ Explorer Series

現在1:25,000図には、「エクスプローラーシリーズ Explorer Series」の名が定着している。刊行中のすべての1:25,000図が、このブランドを象徴するオレンジ色の表紙をまとっている。シリーズの刊行開始は1994年3月のことだが、当時OSの担当者は、将来これが全国をカバーするようになるとは考えてもいなかっただろう。

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エクスプローラーの表紙はオレンジ色
 

アウトドアレジャーシリーズの商業的成功は、図郭の大型化と、旅行情報を重視した編集の有効性を実証した。これは国立公園とそれに準じる著名観光地が対象だったが、同じスキームを他の旅行適地にも拡大しようとしたのが、エクスプローラーシリーズだった。

最初に刊行されたのは、イングランド最北の貯水池キールダー・ウォーター Kielder Water、ロンドン北西郊のチルターン・ヒルズ Chiltern Hills(南北2面に分割)、サマセット州のメンディップ・ヒルズ Mendip Hills(東西2面)の計5面、続いてランズ・エンド Land's End やボドミン・ムーア Bodmin Moor など、知られたエリアの図葉が刊行されていった。

地図の仕様はアウトドアレジャーに準じており、地色の薄黄色が省かれたほかに大きな違いは見られない。基本は片面刷りだが、両面刷りの図葉もあった。図郭の大きさはパスファインダー(第2シリーズ)の約3倍で、完全に重複するパスファインダーは置き換えられ、廃刊とされた。

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(上)アウトドアレジャー、陸地に地色あり
  OL17 Snowdonia 1996年
(下)エクスプローラー、地色以外に仕様の違いはない
  108 Lower Tamar Valley 1997年
© Crown copyright 2020
 

こうして1:25,000は、レモン色のアウトドアレジャー、オレンジ色のエクスプローラー、緑色のパスファインダーのシリーズ3本立てになったのだが、併存した期間は短かった。市場のさらなる開拓と商品管理の効率化を目的として、1996年後半に、パスファインダーをエクスプローラーに置き換えていく方針が決定したからだ。

全国をカバーするのに、前者では1372面が必要なところ、大型図郭を採用する後者であれば415面と、7割もカットできる(下注1)。これは管理上有利なだけでなく、利用者にとっても価格差(下注2)を超える経済的なメリットがあった。方針に沿って、刊行のペースは1997年半ばから加速された。

*注1 パスファインダー1372面のうち、一部の図葉はアウトドアレジャーシリーズで代用されたため、未刊行のままとなった。エクスプローラー415面には、アウトドアレジャーからの転籍45面を含む(2003年現在)。
*注2 1995年の価格表による1面あたりの価格は、パスファインダー3.95ポンド、エクスプローラー4.50ポンド、アウトドアレジャー5.25ポンド。

エクスプローラーの図郭は、ナショナル・グリッドにとらわれず、旅行適地や市街地が極力複数の図葉に分割されないように設定されている。そのため、図郭の大きさは一定でなく、隣接図葉との間に重複を持たせたものも多い。図郭の重なりは、先行する1:50,000ランドレンジャーシリーズと同じ考え方だが、索引図を見る限り、より不規則で複雑だ。

図番は、国土の南西端、シリー諸島 Isles of Scilly を101とした昇順で、シェトランド諸島 Shetland Islands の北東端が470になる。付番方式が、北東端を1とするパスファインダーやランドレンジャーと真逆なのは、エクスプローラーの整備がイングランド南部から段階的に進められたことによる。

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現在のエクスプローラー索引図(2016年)
© Crown copyright 2020
 

パスファインダーの置き換えがかなり進行していた2002年3月、最終的な体系整理が実行に移された。それがアウトドアレジャーの、エクスプローラーシリーズへの統合だ。後者の図番はすでに確定しており、付け直しは利用者の混乱を招くため、旧アウトドアレジャー図葉は、接頭辞OLをつけたうえで、もとの図番が維持された(例:OL10)。表紙は橙色に統一されたが、右肩にある図番の背景色には今もオリジナルのレモン色が残されている。

2003年3月、パスファインダー最後の図葉がエクスプローラーの新刊に置き換えられて、1:25,000は単一のシリーズ「エクスプローラー」への集約を完了した。

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統合後の表紙
図番(表紙右肩)に「OL」がつくのが旧アウトドアレジャー図葉
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モバイルダウンロードサービスが導入された最新の表紙
 

次回は、1:50,000について。

本稿は、Tim Owen and Elaine Pilbeam, 'Ordnance Survey: map makers to Britain since 1791', Ordnance Survey, 1992; Chris Higley, "Old Series to Explorer - A Field Guide to the Ordnance Map" The Charles Close Society, 2011; Richard Oliver, 'Ordnance Survey maps: a concise guide for historians' Third Edition, The Charles Close Society, 2013 および参考サイトに挙げたウェブサイトを参照して記述した。

■参考サイト
Ordnance Survey http://www.ordnancesurvey.co.uk/
The Charles Close Society https://www.charlesclosesociety.org/
FieldenMaps.info http://www.fieldenmaps.info/info/

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 イギリスの1:250,000地形図 II-歴史

2020年3月22日 (日)

イギリスの1:25,000地形図 I

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1:25,000シリーズの変遷
 

イギリスの1:25,000地形図は、さまざまなレジャー情報が多数盛り込まれていて、旅行地図指向の編集方針が前面に出ている。だが、その起源はやはり軍用地図だ。

19世紀、フランスに代わり軍事大国として台頭したドイツは、早くから1:25,000を全国地図の基本縮尺に位置づけていた。それに対してイギリスの既存体系は、6インチ図(1:10,560)の次が1インチ図(1:63,360)で、中間がない。実長1kmが図上9.5cmにもなる6インチ図では、1日の行軍に何面も必要で実用的とは言えず、かといって1インチ図(同 約1.6cm)は、野戦計画に用いるには精度が足りなかった。

1914年、第1次世界大戦の開戦に際して陸軍省 War Office の要請で、イースト・アングリア East Anglia を対象に縮尺1マイル2インチ半(1:25,334)の地図が作成された。これが、イギリスでの1:25,000のルーツと言えるもので、戦時中、範囲がイングランド東部各州に拡張された。戦間期には、フランス式の1:20,000による GSGS2748軍用図シリーズも刊行された。

1:25,000が軍用図の標準縮尺に採用されたのは、1931年のことだ。それに基づき1940年から、GSGS 3906軍用図シリーズの作成が始まった。地図は既存の6インチ図を写真縮小し、1kmグリッドを付したもので、第二次世界大戦中にイギリスとアイルランド全域の図葉が作成された。

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GSGS 3906軍用図シリーズの例
44/66 NW 1941年
ベリック・アポン・トゥイード Berwick upon Tweed
6インチ図を約42%縮小しているため、地物も注記も読めないほど細かい
等高線は茶色の線で上書きされている
reproduced with the permission of the National Library of Scotland https://maps.nls.uk/
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上図と同範囲の1:25,000暫定版
岩礁の描き方が6インチ図とよく似ている
NT95 1954年
reproduced with the permission of the National Library of Scotland https://maps.nls.uk/
 

暫定版 Provisional Edition

すでに1938年に、オードナンス・サーヴェイ Ordnance Survey (OS) の将来を検討するデーヴィッドソン委員会 Davidson Committee が1:25,000の民生化を提唱していた。しかし、実際の刊行は、戦争終結後の1945年11月になる。

これは、1インチ図用に収集した情報で改訂しているものの、ベースは戦前の6インチ図であるところから、「暫定版 Provisional Edition」と呼ばれた。南岸ボーンマス Bournemouth とプール Poole の一部をカバーする図番40/09が、最初の1面だ。

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暫定版初刊 40/09の全体画像
 

図郭はナショナル・グリッドの縦10km×横10kmで、図番の左2桁は図葉が属するグリッドの参照値を示している。右2桁は図葉を含む100kmグリッドの参照値だが、後にアルファベットに置き換えられたので、40/09は SZ09という表記になった。

製作コストを抑えるために当初、黒、青、茶色の3色刷だったが、まもなく灰色を加えて4色刷とされた。灰色は総描建物の面塗り、地籍界、樹種を表す記号、公園域のアミなどに使われ、見栄えにも貢献している。マイルとヤードの縮尺が図の外枠につけられたが、用紙の節約を理由に、凡例(記号一覧)は省かれ、別刷りで配布する形が取られた。

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第1シリーズの索引図
100kmグリッドをアルファベット2文字
その中の10kmグリッドを数字2桁で表す
SZ09は、グリッドSZの左上隅に位置する
 

暫定版1:25,000図の特徴は、描写の繊細さだろう。土地の所有区分を表す地籍界が記載されており、耕地や放牧地の境界だけでなく、市街地の各住戸に付属する庭の敷地まで読み取ることが可能だ。帝国単位(ヤード・ポンド法)に基づく6インチ図から編集しているため、等高線は25フィート(7.62m)間隔で、図郭の外側に記される到達距離もマイル表記のみとなっている。

用紙は普通紙と、耐久性の高いリネン紙(1954年まで)の2種が用意され、平図または厚紙の表紙がついた折図で販売された。メートル尺に慣れない利用者のために、表紙には About 2 1/2 inches to One Mile(1マイル約2インチ半)の記載が見られる。

*注 リネン紙版は、表紙にClothなどと表示されている。

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暫定版表紙
(左)1940年代はもみ皮色の厚紙を使用
(右)1950年代半ばからは索引図なしに
 

暫定版は、1956年11月までに計2,207面が刊行された。これでイングランド、ウェールズ、スコットランドのローランド Lowland 地方、そしてハイランド Highland の沿岸まで、OSの担当範囲の約80%がカバーされたが、残るハイランドと島嶼の大半、計605面は間に合わず、次の第2シリーズに完成が持ち越された。

第1シリーズ First Series

1インチ図の第7シリーズ Seventh Series 刊行に取り組んでいた当時のOSにとって、1:25,000の整備は最優先事項ではなかった。加えて、安定した需要のある1インチ図に比べて、新参の1:25,000は売れ行きも芳しくなかった。

ようやく1956年に、デヴォン州南西部の11面が「正規版 Regular Edition」として試験刊行される。暫定版との違いは、森林域を塗る緑の版が加えられて、5色刷になったことだ。1インチ図の改訂資料を使い、新市街地などの経年変化が組み込まれたが、図郭には変更はなく、再描画も行われなかった。

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正規版5色刷の例、森林に緑のアミがかかる
SX46
image from https://ooc.openstreetmap.org/
 

1965年からは後述する新シリーズの刊行が始まるが、予算不足で進捗は遅かった。そのため、置き換えまでの間、暫定版と正規版が最小限の改訂を加えて印刷され続けた。1968年に、これらを「第1シリーズ First Series」、仕様の異なる新シリーズを「第2シリーズ Second Series」と呼び分けることになった。

表紙も頻繁に変更されている。1インチ図の赤色に対して、青基調を維持しながらも、1965年から斬新な拡大鏡のイラストが登場した。拡大モデルにされたのは、架空の地名に置き換えられているものの、デヴォン州のベリー・ポマロイ Berry Pomeroy という村だ。タイトルが1:25,000ではなく、敢えて 2 1/2 inch map(2インチ半図)と書かれているのが興味深い。

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第1シリーズ表紙
(左)拡大鏡イラストのデザイン
(右)飾り気のない一体型青表紙
 

しかしこれはコストカットのために早々と見直され、1970年から地図用紙の裏面に表紙部分を印刷する形に変わった。デザインも、イラストが姿を消し、ライトブルーで塗りつぶしただけの無粋なものだ。表紙の面には、索引図やナショナル・グリッド、参照系の説明とともに、初めて凡例も記載されている。この一体型表紙の地図は、透明ケースに入れて販売された。

「第1シリーズ」は数を徐々に減らしながらも残り続け、1986年6月に刊行された3面の改訂版が最後となる。

第2シリーズ Second Series(パスファインダーシリーズ Pathfinder Series)

1インチ図の図郭の実寸約71cm×63cmに比べ、「第1シリーズ」の図郭は実寸40cm四方で、1/3程度しかない。学校の教材としては机に広げられるちょうどいい大きさだが、徒歩旅行のルートは1面で収まらないことが多く、利用者の不満を買っていた。

そこで図郭を、「第1」の縦横10kmから縦15km×横20kmに拡大したシリーズの刊行が発表された。図番も北から南へ連番で付与され、977面でグレートブリテン島をカバーする計画だった。1960年に、図番856のイルフラクーム及びランディ Ilfracombe & Lundy 図葉が試験刊行されたが、後が続かなかった。縦15kmは、100kmグリッドの付番方式に合わず、使いにくいとされたのだ。

再検討の結果、図郭は、「第1」のそれを東西方向に2面つなげた縦10km×横20kmに変更することになり、1965年12月に第1弾が刊行された。これが「第2シリーズ Second Series」で、図番は NT27/37 のような形式をとる。

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第2シリーズの索引図の例(地図表紙を拡大)
第1シリーズの東西2面分を一つの図郭に
 

当初はまだ6インチ図から編集されていたので、等高線も25フィート間隔だ。しかし、1969年から大縮尺図がメートル尺(1:1,250、1:2,500、1:10,000)で測量・描画されるようになり、それを資料として等高線が5m間隔で描かれるようになった。一方、色版は、「第1」で使われていたグレーが黒のアミで代用され、黒、青、茶、緑の4色刷りだ。そのため、市街地などでは錯雑感が生じており、この点は「第1」のほうに分がある。

「第1シリーズ」の図面が、ヴィクトリア朝らしい装飾的な雰囲気を残していたのに対して、「第2」のデザインはよりシンプルで現代風だ。それには、注記のフォントが、代表的なセリフ体であるローマン Roman からサンセリフ体のギル・サン Gill sans に切り換えられたことが大きく影響している。

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第1シリーズと第2シリーズの違い
(上)第1シリーズ(暫定版)
SE65, SE55 1954年
reproduced with the permission of the National Library of Scotland https://maps.nls.uk/
(下)第2シリーズ(パスファインダー)
664 York (West) 1991年、665 York (East) 1989年
© Crown copyright 2020
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(上)第1シリーズ
SP12 Stow-on-the-Wold 1950年
(下)第2シリーズ(パスファインダー)
1067 Winchcombe & Stow-on-the-Wold 1990年
© Crown copyright 2020
 

表紙は緑色になり、「第1」との区別を明確にした。6インチ図から編集されていた時期はまだ拡大鏡のデザインだった(下画像右)が、メートル尺への完全切替え後は、表紙に索引図が現れた(下画像左)。必ずしもわかりやすい図ではないとはいえ、ともかくこれで図郭の範囲や隣接図の図番を確かめることができた。

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第2シリーズ表紙
(左)初期は拡大鏡デザイン、地図のモデルは別の村に
     photo from www.charlesclosesociety.org
(右)緑地に索引図が入る
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第2シリーズ(パスファインダー)表紙
(左)第2シリーズの語句が消え、索引図に1:625,000図を背景に使用
(右)索引図の単純化、新図番の強調
 

1979年に、1:25,000に対して「パスファインダー Pathfinder」というブランド名が与えられた。直訳すれば、小道(あるいは進路)を見つけるものだが、その意図はおそらく、公共通行権 Public right of way の記載開始を告知することにあっただろう。汎用図として設計されていた1:25,000の、旅行地図へ傾斜していくきっかけがここに見られる。

図番にも変化があった。1986年から、北から南へ通しで振られた新しい図番が、従来のグリッド図番と併記されるようになったのだ。初期の表紙デザインでは、まだ従来図番のほうが目立つが、最終形では主客が逆転し、索引図も含めて通し番号が強調されている。

大縮尺の再測量が遅れたため、1970年の時点で完成していたのは、全国約1400面のうち78面に過ぎなかった。1989年12月に、最後の欠番となっていたSX54/64(Pathfinder 1362)ニュートン・フェラーズ及びサールストン Newton Ferrers & Thurlestone 図葉が刊行され、「第2シリーズ」は、初刊から24年を経てようやく完結した。

ただし、国立公園その他の旅行適地を対象に、図郭を拡大した1:25,000旅行地図「アウトドアレジャー図 Outdoor Leisure map」が1972年から別途作成されており、それらがカバーするエリアでは、区分図の「パスファインダー」は刊行されないままとなった。

一応の完成を見た1:25,000図の体系だが、2000年代に入ると、マーケティング指向の事業改革がそのラインナップを再び一変させることになる。続きは次回に。

本稿は、Tim Owen and Elaine Pilbeam, 'Ordnance Survey: map makers to Britain since 1791', Ordnance Survey, 1992; Chris Higley, "Old Series to Explorer - A Field Guide to the Ordnance Map" The Charles Close Society, 2011; Richard Oliver, 'Ordnance Survey maps: a concise guide for historians' Third Edition, The Charles Close Society, 2013 および参考サイトに挙げたウェブサイトを参照して記述した。

■参考サイト
Ordnance Survey http://www.ordnancesurvey.co.uk/
The Charles Close Society https://www.charlesclosesociety.org/
FieldenMaps.info http://www.fieldenmaps.info/info/

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2020年3月15日 (日)

イギリスの地形図略史 IV-旅行地図の系譜

第一次世界大戦後の1920年代、1インチ図は軍用地図から脱皮して、戸外に繰り出し始めた市民に受け入れられていく。前々回紹介したように、この「ポピュラーエディション Popular Edition(大衆版の意)」は、エリス・マーティンが描くイラスト入りの表紙が評判となって、売上げを急激に伸ばした。

既定の図郭で区切られた汎用図のポピュラーエディションと並行して、主要都市や旅行適地がうまく収まるように図郭を調整・拡大した集成図が製作された。これらは「地域図 District map」、「旅行地図 Tourist map」と呼ばれ、1920年刊行の「スノードン山 Snowdon」を皮切りに40種以上が製作された。

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ポピュラーエディションの旅行地図表紙
(左)Snowdon 1920年
(中)The Chilterns 1932年
(右)汎用図柄(Forest of Bowland)
photos from www.charlesclosesociety.org
 

表紙には、同じように旅心を誘うカラーの風景画が配されており、そのほとんどが彼の筆によるものだった。1991年のOS創設100年の際、これらの表紙を絵葉書にして10種×4セットが製作されたので、今でも当時の人々を魅了した牧歌的画風を振り返ることができる。

手もとに、1925年に刊行された「湖水地方 Lake District」の旅行地図がある。リネンで裏打ちした丈夫な紙が使われ、図郭は汎用図のそれを縦に約1.5倍した大きさだ(横幅は若干短い)。地図は汎用図のアウトラインを用い、緑、ベージュ、カーキー、オレンジなど色版の絶妙な組み合わせで、等高線に段彩を施している。地形の起伏が強調される代わり、汎用図では緑に塗られる森や公園のエリアは無着色だ。

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同 旅行地図の例
Lake District 1925年
 

現代の旅行地図とは違い、情報の追加は、ナショナルトラストの管理区域とユースホステルの位置にとどまる。しかも後者は、教会や郵便局と同じ小型の記号で、容易には見つけ出せない。その点でまだ道路地図の域を出ないのだが、当時の旅行者にとっては、図郭が大きく(通常図を複数買うより経済的)、色の効果で地形が見えるというだけでも十分な価値があっただろう。

旅行地図は、第二次大戦後の「第7シリーズ Seventh Series」でも引き続き刊行された。1960年代の索引図ではすでに点数が絞られ、スコットランドのケアンゴームズ Cairngorms からイングランド南岸のニューフォレスト New Forest までの計9点になっている。

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第7エディションの旅行地図表紙
(左)New Forest 1965年
(中)Dartmoor 1972年
(右)Ben Nevis & Glen Coe 1975年
 
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1965年の索引図
 

下図はその一つ、「ダートムーア Dartmoor」図葉だ。地勢表現では段彩にぼかし(陰影)が加わり、地勢がより実感できる。ぼかしは、初め汎用図の「第5エディション Fifth Edition」で試みられたものの、利用者の評判が芳しくなく定着しなかった。それ以来1インチ図では使われず、旅行地図にのみ見られる。

段彩は一般的な茶系の濃淡ではなく、1000フィート以上では藤色や灰青という斬新な配色が特徴だ。「バスカヴィル家の犬 The Hound of Baskervilles」の舞台でもある高地の寂寥感を表現しようとしているようで興味深い。

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同 旅行地図の例
Dartmoor 1972年
© Crown copyright 2020
 

旅行地図がみなこの仕様かというと、そうではない。「ニューフォレスト New Forest」図葉では、等高線を省き、地勢はぼかし(陰影)のみで表現する。緩やかな丘陵地で、等高線を描くまでもないという判断だろうか。その代わり、色を植生分布に割り当てているのだが、ミントグリーンの森以外は境界を明示せず、水彩画のようにグラデーション処理する。オレンジはヒース Heath(灌木の茂る荒野)、黄緑はダウンランド Downland(草に覆われた丘陵)を表しているが、なかなか冒険的な試みだ。

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New Forest 1965年
 

スコットランドの「ベン・ネヴィズ及びグレン・コー Ben Nevis & Glen Coe」図葉は、また趣が異なる。低地はシャトルーズグリーンだが、100フィート以上は段彩ではなく、ハイライトにクリームイエロー、シャドーにグレーの精妙なアミを置く2色法を用いている。スイスの地形図を思わせる美しい地勢表現だ。森林に掛けられたアップルグリーンとの相性も良く、OSの過去の製品の中でも出色の出来栄えといえる。

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Ben Nevis & Glen Coe 1975年
© Crown copyright 2020
 

1インチ図は、クルマや自転車での移動ならともかく、トレッキングのような徒歩旅行に使うには必ずしも十分な縮尺ではない。細部が描ききれていないため、現地では想像で補わなければならない場面に遭遇しがちだ。それで1972年からは、より縮尺の大きい1:25,000の旅行地図も刊行され始めた。国立公園その他の旅行適地を対象にした集成図で、「アウトドアレジャー図 Outdoor Leisure map」と命名された。

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1:25,000アウトドアレジャーシリーズ表紙
Brecon Beacons National Park Eastern area 1976年
 

地図は、汎用の1:25,000図をベースに使用しているが、段彩やぼかしは入らず、レジャー情報の記号を青色で付加しただけのいたってシンプルなものだ。最初は1インチを補完する役割だったと思われるが、次第に刊行点数が増え、1990年のカタログでは30面を数える。そのうちに汎用1:25,000も、同じような旅行情報を加えたエクスプローラーシリーズ Explorer Series に転換されたことで、最終的に両者は一体化してしまった(下注)。

*注 詳しくは別項で記述予定。

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同 旅行地図の例
Brecon Beacons National Park Eastern area 1976年
© Crown copyright 2020

さて、1インチの旅行地図はその後どうなったのだろうか。

前回述べたとおり、汎用図のほうは1974~76年に1:50,000に後を譲って、絶版とされた。ところが、旅行地図は運命を共にしなかったのだ。1990年時点でも流通していて、カタログに8点が上がっている(下注)。シリーズの名称は「ツアリングマップ・アンド・ガイド Touring Map and Guide」に改称されたが、これは地図の裏面に詳細な旅行ガイドを盛り込んだ仕様になっているからだ。

*注 この時点でツアリングマップ・アンド・ガイドの総数は14点あるが、残り6点はハーフインチ以下の小縮尺図。

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1:50,000縮小による旅行地図表紙
(左)Peak District 1992年
(中)Lake District 1994年
(右)The Cotswolds 1997年
 
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1994年の索引図
 

驚くことに、ベースマップの多くはもはやオリジナルの1インチ図ではない。1:50,000の第2シリーズをわざわざ1マイル1インチ(1:63,360)に縮小したものに置き換えられている。初期の1:50,000(第1シリーズ)が1インチ図の拡大版だったことを思えば、先祖返りのような話で、そうした手数をかけてまで、20年以上も1インチ図を維持していたのだ。1インチ図の需要の底深さを知る思いがする。

下図はその一つである「ピーク・ディストリクト Peak District」図葉だ。注記のフォントがユニヴァース Universe で揃っているので、原版が1:50,000図であることがわかる。1インチ図時代と同じように、段彩とぼかしが施されて美しく、その点では旧図と比べて遜色がない。惜しむらくは印刷のプロセスカラー化で等高線がシャープに出なくなったために、やや締まりのない図面になってしまったことだ。

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同 旅行地図の例
Peak District 1992年
© Crown copyright 2020
 

凡例では、レジャー情報が増強されている。通年開設かシーズン中かの区別があるインフォメーションセンターをはじめ、駐車場、ピクニックサイト、キャンプサイト、展望地、キャラバンサイト、ゴルフ場、トレール、ユースホステルなどが赤色の記号で示され、旅行者の関心が高い場所には赤のマーカーも引かれている。

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同 旅行地図の凡例(一部)
 

ツアリングマップ・アンド・ガイドシリーズは、図葉によって1999年まで改訂が行われたが、2001~02年ごろ、ついに絶版になってしまった。しかし、旅行地図で培われた編集のコンセプトは、より充実した形で、1:50,000のランドレンジャーシリーズ Landranger Series や、1:100,000以下のトラベルマップシリーズ Travel Map Series に継承されていく。

さて、メートル尺に切り替えられた地形図体系は、その後どのような構成になったのだろうか。次回からその概要を紹介しよう。

本稿は、Tim Owen and Elaine Pilbeam, 'Ordnance Survey: map makers to Britain since 1791', Ordnance Survey, 1992; Chris Higley, "Old Series to Explorer - A Field Guide to the Ordnance Map" The Charles Close Society, 2011; Richard Oliver, 'Ordnance Survey maps: a concise guide for historians' Third Edition, The Charles Close Society, 2013 および参考サイトに挙げたウェブサイトを参照して記述した。

■参考サイト
Ordnance Survey http://www.ordnancesurvey.co.uk/
The Charles Close Society https://www.charlesclosesociety.org/

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 イギリスの1:50,000地形図

 イギリスの旅行地図-ハーヴィー社
 北アイルランドの地形図・旅行地図

2020年3月 8日 (日)

イギリスの地形図略史 III-戦後の1インチ図

戦時改訂 War Revision

第二次世界大戦の勃発により、進行中だった1インチ図(1:63,360)の第5エディションは刊行できなくなってしまった。完成したのはイングランド南部だけで、他の地域は前世代のポピュラーエディションのまま残された。陸地測量部 Ordnance Survey (OS) の喫緊の課題は、軍用地図の準備だった。「改訂英国系 Modified British System」の1kmグリッド(方眼)を加刷したこの1インチ図は、「1940年戦時改訂(版)War Revision 1940」と呼ばれる。新市街地の描写を、多くの場合ハッチングで輪郭を示すにとどめた応急版だった。

その後、平時の水準に近い4色刷で「第2次戦時改訂(版)Second War Revision」が作成されていく。最終的にイングランドとウェールズの大半をカバーしたが、スコットランドには及ばなかった。こうした戦時の1インチ図は平図(折り畳まない状態)のまま刊行され、表紙は付けられていない。

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ポピュラーエディションにグリッドを加刷したスコットランドの軍用図
「陸軍省版 War Office Edition」の記載がある
72 Glasgow 1947年
reproduced with the permission of the National Library of Scotland https://maps.nls.uk/
 

ニューポピュラーエディション New Popular Edition

戦争直前の1938年に、OSは次の第6エディション Sixth Edition の開発作業に着手していた。これは図郭をナショナルグリッド National Grid で整列し、従来別体系だったイングランド及びウェールズとスコットランドとを共通体系化するという画期的なシリーズになるべきものだった。

しかし戦争で作業は中断する。終戦後の1945年にようやく刊行が始まり、1947年12月にイングランドとウェールズで完了した。これが「ニューポピュラーエディション New Popular Edition」だ。名称が「第6」でないのは、ポピュラーエディションに基づき、応急的に作られたことを象徴している。

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ニューポピュラーエディションの表紙
 

戦前の印刷原版は、1940年11月のサウサンプトン空襲の際に焼失してしまったため、残っていた複製原版が利用され、「第6」で計画された図郭(縦45km×横40km)に合わせて切り貼りされている。内容は、第5エディションや戦時改訂などの資料で補われているが、全面改訂ではないので、戦後の国土の状況を完全には反映していない。

また、スコットランドについてはこの作業も実施されず、既存のポピュラーエディションにナショナルグリッドを加刷しただけになった。下図は「ニューポピュラーエディション」のカバー裏面に印刷された一覧図だが、イングランド及びウェールズは新図郭で、「第6」の通し図番が採用されているのに対し、スコットランドはまだポピュラーエディションの図郭・図番のままであることがわかる。

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ニューポピュラーエディションの索引図
 

「ニューポピュラーエディション」の表紙(上の画像参照)は、イラストに代わってライオンとユニコーンが盾を支えるイギリスの国章が上部に配された。地図用紙は、ポピュラーエディションのバリエーションを踏襲して、紙、リネン裏打ち紙、用紙切り分け・リネン裏打ち(下の画像参照)の3種が作成されている。

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ニューポピュラーエディションの例
用紙を切り分け、リネンを裏打ちした版
180 The Solent 1945年
 

第7シリーズ Seventh Series

複製原版を使わざるを得なかったニューポピュラーエディションは、印刷の質も十分でなく、あくまでピンチヒッターの位置づけだった。これに代わる新版1インチ図の製作は1948年に始められた。当初これは第7エディション Seventh Edition と呼ばれていたが、後にNATOの用語に従い、「第7シリーズ Seventh Series」に変更された。「エディション」は、シリーズに属する図葉のバージョンを表す用語になった。

「第7シリーズ」は、戦争のために幻となった第6エディションの思想を受け継いでいる。すなわち、OSの担当エリアであるイングランド、ウェールズ、スコットランドを、ナショナルグリッドに基づく統一体系でカバーした初めての1インチ図だ。1952年から刊行が始まり、1961年に全190面の刊行を完了した。その後も改訂が続けられたが、1974~76年にメートル尺の1:50,000に全面的に置き換えられたので、1インチ図としては最後のシリーズとなった。

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第7シリーズの表紙
(左)初期のアールデコ様式
(右)後期の赤表紙
 

図郭は「第6」で設計された縦45km×横40kmの規格が用いられ、隣接図との重複域を持たないのが原則だ(下注)。ただし、海岸や主要都市を含む図葉では敢えて重複させて、海域ばかりの図や、中心部の2面分割といった不便が生じないようにしている。

*注 図郭の位置も大半が「第6」(「ニューポピュラー」含む)と同じだが、例外的にロンドン北東部および北西部 London N.E, & N.W. の図葉は若干南に移動し、隣接図との重複域がとられた。

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第7シリーズの索引図
 

図面は6インチ図(1:10,560)から新たに編集されたため、ニューポピュラーと比べると、注記文字や描線がはるかに鮮明かつ明瞭だ。初期の版では地名がまだ手書きされていたが、まもなく写真植字に移行し、作業のスピードアップが図られた。

初期の刊行図は10色刷で、色調の豊かさが視覚的に高級感をもたらしている。しかし、コストダウンの要請で見直しがかけられ、1961年から6色刷となった。具体的には、水部の塗りがライトブルーから青のアミに、総描家屋の面塗りがライトグレーから黒のアミに、植生記号とグリッドがグレーから黒に、地方道路がクロームイエローから茶に置き換えられている。10色刷と6色刷の違いは、総描家屋の塗り方で容易に識別できる。

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第7シリーズの例
(上)10色刷、地名は手書き 100 Liverpool 1961年
(下)6色刷、写植字体 同 1966年
 

第7シリーズで新たに盛り込まれた情報が、イングランドとウェールズの公共通行権 public rights of way(下注)だ。1949年制定の国立公園及び田園地帯へのアクセス法 National Parks and Access to the Countryside Act 1949 に基づき指定されたルートを描いた各州の公式図が、資料として使われた。

当初法律で指定されたのは、歩行専用のフットパス(自然歩道)footpath と、乗馬も可能なブライドルウェー(乗馬道)bridleway の2種のパブリックパス public path で、地図上では通常の道路と区別すべく、前者は赤の点線、後者は破線で描かれている。

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第7シリーズの凡例(一部)
中央に公共通行権 public rights of way の記述がある
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公共通行権の描画例
パブリックパス(赤の点線・破線)が山野を網の目のように走る
89 Lancaster & Kendal 1965年
 

地図用紙にはふつうの紙のほかに、伝統的なリネンの裏打ち紙(表紙に mounted on cloth と表示)もまだ使われていた。丈夫なため、野外での使用で重宝されていたからだ。しかし1967年後半をもって、リネン紙版の生産は中止された。

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リネン裏打ち紙を使用した例
107 Snowdon 1962年
 

販売用としては、平図(折り畳まない状態)と表紙付き折図の2種があった。表紙には当初、上下に1インチ図を象徴する赤い帯と国章を配したアールデコ風デザインが用いられたが、1969年に、赤一色に収載範囲の概要図を拡大しただけの、いささか飾り気のないデザインに置き換えられてしまった(上の画像参照)。

OSの代表的地形図として、1マイル1インチ図は1805年から約170年の長きにわたって製作が続けられてきた。その間に生じた交通網の発達や都市化の進行など、国土の顕著な変化が丹念に記録されており、これらを同じ縮尺で追跡できる意義は大きい。

また、1インチ図をはじめとする帝国単位 Imperial unit に基づく縮尺図は、帝国主義時代を通じて、世界中に散在していたイギリスの旧植民地にも拡大された。アイルランド、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、インドなど主要国で20世紀半ばまで作成され、膨大な過去資料の集積を形成している。

しかし、地形図におけるメートル法の使用は世界的な趨勢となっていた。OSもそのことを強く認識しており、1974年、ついに1:50,000への転換の時を迎える。その現代の縮尺図に話を進める前に、汎用1インチ図から派生した旅行地図 Tourist map についても紹介しておこう。

続きは次回に。

本稿は、Tim Owen and Elaine Pilbeam, 'Ordnance Survey: map makers to Britain since 1791', Ordnance Survey, 1992; Chris Higley, "Old Series to Explorer - A Field Guide to the Ordnance Map" The Charles Close Society, 2011; Richard Oliver, 'Ordnance Survey maps: a concise guide for historians' Third Edition, The Charles Close Society, 2013 および参考サイトに挙げたウェブサイトを参照して記述した。

■参考サイト
Ordnance Survey http://www.ordnancesurvey.co.uk/
The Charles Close Society https://www.charlesclosesociety.org/
National Library of Scotland - Maps https://maps.nls.uk/
Stanfords http://www.stanfords.co.uk/
Cassini publishing http://www.cassinimaps.co.uk/

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 イギリスの1:50,000地形図

 イギリスの復刻版地形図 I-カッシーニ出版社
 アイルランドの地形図-概要

2020年3月 1日 (日)

イギリスの地形図略史 II-1インチ図の展開

230年に及ぶ歴史の中で、イギリス陸地測量部 Ordnance Survey (OS) の看板商品である1マイル1インチ図(以下、1マイル図という)とその後継である1:50,000図の仕様にはさまざまな変遷があった。下表はその一覧だが、印刷技術の進歩や利用者のニーズの動向を反映して、特に20世紀前半に様式の頻繁な変更が試みられている。また、イングランド及びウェールズと、スコットランドは第二次世界大戦まで別の体系で作成されていた。それぞれシリーズやエディションの名で呼ばれているので、時代順にその背景や特徴を見ていこう。

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OS 1インチ図および1:50,000のシリーズ一覧

オールドシリーズ Old Series

「オールドシリーズ」は、前回紹介したとおり、OS最初の1インチ図群だ。初めてOS名で刊行された1805年のエセックス州図(図番1、2、47、48)を皮切りに、1870年代まで約70年の間作り続けられた。銅版刷、墨1色の地形図で、地勢はケバで表されている。

おりしも産業革命で都市化が進む時期に当たるが、特に初期の図にはまだ多くの山野が残り、昔ながらの村里が点在している。カッシーニ出版社の復刻図の解説者は、このシリーズについて「数世紀前の農耕期から20世紀の劇的な都市化に向かう重要な推移の前夜に関するイギリスの記録である」と言っている。

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オールドシリーズの例
93 NE York 1858年(部分)
This work is based on data provided through www.VisionofBritain.org.uk and uses historical material which is copyright of the Great Britain Historical GIS Project and the University of Portsmouth
 

「オールドシリーズ」は、イングランドとウェールズを網羅するが、図郭や図番は、途中で方針が変更されたため、不揃いなものとなった。まず図郭は、最初に作業が行われた南東部でグリニッジ0度を基準に配置されたが、後の南西部では西経3度を基準に整列された。そのため中央部の図郭にしわ寄せが来て、東西方向が他よりかなり狭くなっている。

また、これを北に延長していくと極端に細長い図郭が生じてしまうため、北部(図番91~94より北側の図郭)は、新たな基線プレストン=ハル線 Preston to Hull line を用いて測量することになった。オールドシリーズの索引図はこの3者の接合体だ。さらに、1面が大きく扱いにくかったので、中期以降は、本来の図郭を4等分した縦12×横18マイル(約19×29km、下注)の範囲の小型図郭で刊行された。

*注 実長1マイルが図上1インチで表されるので、図面の寸法は12×18インチ(30.5×45.7cm)になる。

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イングランド及びウェールズの
オールドシリーズの索引図
image from www.charlesclosesociety.org, © Chris Higley, 2013
 

図番は1から110まで通しで振られているが、初期の南部が南北方向の千鳥式付番、その後手掛けた中部と北部は東西方向の千鳥式と、まるでパズルのようだ。4等分図郭はこれにNE(北東部)、SE(南東部)、NW(北西部)、SW(南西部)の区別がつく。

なお、スコットランドの1インチ図整備は1856年からで、「オールド」に対応するグループはない。

ニューシリーズ New Series

イングランドとウェールズの混沌とした旧体系を整理したのが、1872年に刊行が始まった「ニューシリーズ」だ。その図郭は、もともとプレストン=ハル線の北側で設定されていた既存の4等分図郭を南へ延長した形になっている。小図郭が全面的に採用されたのは、石版から亜鉛版への移行で単位部数あたりの印刷コストが低下したことが背景にある。図番は北西端を1として、東へそして南へと通しで振られた。

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イングランド及びウェールズの
ニューシリーズ~第4エディションの索引図
image from www.charlesclosesociety.org, © Chris Higley, 2013
 

この頃には1マイル6インチ図(1:10,560)や同25インチ図(1:2,500)などの大縮尺測量がかなり進行しており、1インチ図はその成果を用いて編集されている。地勢表現には等高線(下注)が用いられ、これを「アウトライン版 Outline edition」と呼ぶ。さらにケバを茶色で加刷したいわゆる「ヒルズ(山または丘陵)版 Hills edition」も刊行されたが、予算不足のため、一部の図葉にとどまった。

*注 等高線は標高50フィート(約15m)に1本引かれた後、1000フィートまで100フィート(約30m)間隔、その後は250フィート(約76m)間隔で引かれた。

一方、スコットランドでは、このニューシリーズに対応する形で、「第1エディション First Edition」の刊行が1856年から開始されている。1面で縦18×横24マイル(約29×39km)の範囲を表し、イングランドの小型図郭より一回り大きい。等高線で地勢を表現したアウトライン版と、等高線の代わりにケバで起伏を描いたヒルズ版の2種の形式で刊行された。

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スコットランドの
第1エディション~第3エディションの索引図
image from www.charlesclosesociety.org, © Chris Higley, 2013
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スコットランドの第1エディションの例
32 Edinburgh 1858年
reproduced with the permission of the National Library of Scotland https://maps.nls.uk/
 

改訂ニューシリーズ Revised New Series

OSの現状を調査し報告するために1892年に設置されたジョン・ドリントン卿 Sir John Dorington を長とする委員会は、OSの測量業務に関していくつかの重要な提案をした。その一つが、それまで大縮尺図の整備に合わせて行っていた1インチ図の改訂を、専任の測量隊により独立して実施させることだった。交通網の発達や市街地の急速な拡張で、既存図の内容は時代遅れになっており、更新サイクルを15年以内に短縮して、できるだけ現況を反映させようとした。

翌年から改訂作業が始まり、1895年からその成果が続々と刊行されていった。これが「改訂ニューシリーズ」で、1899年までにアウトライン版がイングランドとウェールズをカバーした。ケバを黒または茶色で加刷したヒルズ版も、ほとんどの地域で作成された。

図郭はニューシリーズと同じだが、地図記号には異同がある。たとえば、鉄道記号は複線以上と単線が区別されている。従来の梯子型は単線に用いられ、1つおきにコマを黒塗りした旗竿型を複線の記号とした。

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改訂ニューシリーズの例 234 Gloucester
(上)アウトライン版
(下)ヒルズ版
This work is based on data provided through www.VisionofBritain.org.uk and uses historical material which is copyright of the Great Britain Historical GIS Project and the University of Portsmouth
 

改訂ニューシリーズでは、1897年から刊行されたカラー版が特筆される。初期は5色刷りで、地物・注記には黒、等高線に赤、地勢を表すケバに茶色、水部に青、道路の塗りに黄褐色か赤茶色を配した。1901年からは、さらに森林の範囲に緑色のアミを掛けて、6色刷りとした。なお、複線鉄道の記号が旗竿から黒い太線に変えられたのは、このカラー版からだ。また、地図を折り畳んで、厚紙の表紙をつけるという今日のOS地図のスタイルも、このシリーズで始まった。

もともとこれらはスイスで1870年に開発されたもの(下注)で、色分けにより地形や地物の可読性が高まり、表紙つき折図で野外への携帯が容易になるとして、陸軍省が早期の実現を求めていた。だが実際に刊行されると、軍人以上に一般市民に好評で、販売の重点もそちらに置かれるようになる。

*注 スイス最初の多色刷地形図、ジークフリート図については、「スイスの地形図略史 II-ジークフリート図」で詳述。

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改訂ニューシリーズの表紙
(左)イングランド及びウェールズ版
(右)スコットランド版
photo from www.charlesclosesociety.org
 

スコットランドでは、1896年から「第1」と同じ図郭で「第2エディション Second Edition」が刊行され始めた。等高線で地勢を表現するアウトライン版と、暗褐色のケバを加刷したケバ版の2種類がある。

第3エディション Third Edition

イングランドとウェールズでは、2度目の全国改訂が1901~12年に行われ、その成果が1903年から刊行された。地図自体はニューシリーズとほとんど変化がないが、見出しに「Third Edition」と記されていることから、第3エディションの名で呼ばれる。これもカラー版があるが、従来の縦12×横18マイルを範囲とする小型図郭は途中で放棄され、1906年から縦18×横27マイル(約29×43km)の大型図郭に移行した。

スコットランドにも「第3エディション」があり、1905年から7色刷のカラー版が登場している。オークニー Orkney やシェトランド Shetland などの島嶼部は、図郭を結合した集成版で刊行された。

第4エディション Fourth Edition

同じく3度目の改訂を反映したものを「第4エディション」と呼ぶが、後述する1911年の方針変更で放棄されたため、一部の図葉が刊行されただけに終わっている。

ポピュラーエディション Popular Edition

次の第4次改訂では、等高線とケバにぼかし(陰影)も加えて、12色刷りの精巧な地図にする予定だった。しかし、1914年の第一次世界大戦勃発で計画は中止を余儀なくされた。戦後再開された作業では、製作費や時間を節約するために、等高線のみのシンプルな地勢表現で改訂を進めることになり、1919年から刊行が始まった。イングランドとウェールズ全146面で、戦間期のイギリスを記録する図像資料だ。

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ポピュラーエディションの表紙
(左)イングランド及びウェールズ版
(右)スコットランド版
photo from www.charlesclosesociety.org
 

地図カバー(上の写真参照)にも記されているとおり、内容は「等高線を描いた道路地図 Contoured Road Map」になっている。開発の背景には、戦後の旅行ブームがある。戦争の緊張が去り、一方で自動車の量産も始まったことで、個人で気軽に遠出できる環境が整いつつあった。19世紀の地形図は主として軍事上の必要性から製作されており、市販品はあくまで軍用図の払い下げの位置づけだった。ところが、旅行のための地図の需要が高まったことで、民間市場に特化した製品への方向転換が始まったのだ。敢えて「第5エディション」(下注)と言わず「ポピュラーエディション Popular Edition(大衆版の意)」と名付けられた理由も、そこにある。

*注 後述のように、「第5エディション」は次の第6次改訂を指す用語になる。

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ポピュラーエディションの例
107 N. E. London 1914年
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同 107 N. E. London 1914年
 

「ポピュラーエディション」の特徴を一言でいうと、わかりやすさだ。図郭は、第3エディションの大型(18×27マイル)が踏襲されたが、内陸部は図郭の重複が排除され、歴史的に最も整った索引図となった。等高線は50フィート間隔で描かれ、ケバを伴わない分、地物や注記が明瞭に読み取れ、すっきりした図面に仕上がっている。

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イングランド及びウェールズの
ポピュラーエディションの索引図
image from www.charlesclosesociety.org, © Chris Higley, 2013
 

道路地図としては、高速走行に適した道路に赤、通常の道路に黄色、それ以外の道は黄色の縞と塗分けることで、利用者の経路選択を手助けしている。また、遠出に欠かせない鉄道駅については専用の記号も登場した。以前は線路記号に沿わせた黒抹家屋に Station ないし Sta. と注記するだけだったが、ターミナルには矩形、それ以外には円の記号を付し、目立たせるために後の版では赤で塗られた(下図参照)。

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ポピュラーエディションの凡例
 

カバーに、エリス・マーティン Ellis Martin が描くイラストを配置したことも特筆される。木の茂る谷を見下ろし、穏やかにパイプをくゆらせながら一休みしているサイクリスト(傍らに自転車が描かれている)の絵柄は、大衆向けの製品であることをアピールするとともに、人々をまだ見ぬ土地への旅に誘った。

野外での酷使に耐えられるように、地図にはリネン(亜麻布)で裏打ちされた紙が使われており、その他、耐水紙を使用したもの、地図を別々のパネルに切り分けたうえでリネンを裏打ちしたもの(下注)も見られる。

*注 いずれも地図カバーに記載があり、裏打ち紙は Mounted on Cloth、耐水紙は on Place's Waterproof Paper、切り分け式は Dissected などと書かれている。

スコットランドでも、同時期に「ポピュラーエディション」が作成されている。全92面で、図番はスコットランド内で完結する。ただし、「国」境に位置するイングランドの図番3と5はスコットランドの図番86と89を兼ねているので、グレートブリテン島全体で見た場合は2面少なくなる。また、各図葉に1マイル程度の重複を持たせているのはスコットランド独自の仕様だ。

表紙はイラストではなく、スコットランド王室の紋章をあしらった独自のデザインが用いられた。

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スコットランドの
ポピュラーエディションの索引図
image from www.charlesclosesociety.org, © Chris Higley, 2013
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スコットランドのポピュラーエディションの例
72 Glasgow 1925年
reproduced with the permission of the National Library of Scotland https://maps.nls.uk/
 

第5エディション Fifth Edition

イングランドとウェールズでは1928年から1インチ図の全国改訂が行われ、1931年から「第5エディション」の刊行が始まった。特徴の一つは、図法(投影法)の変更で、従来のカッシーニ図法に代わり、今も続く横メルカトル図法 Transverse Mercator projection が採用されたことだ。

「第5」では、第一次大戦前に計画されながら中断していたぼかし(陰影)つきのバージョン(表紙に Fifth (Relief) Edition と表記)が実際に刊行された。1インチ図としては例外的に美しい図面ではあったが、価格が高くなったため、利用者の評判は良くなかった。それで1934年から、ぼかしのない廉価版も刊行されることになった。

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第5エディション ぼかし版の例
144 Plymouth 1928~29年
 

2種の異版が容易に識別できるように、表紙の背景は、前者の赤に対して、後者は青色になっている(下の画像参照)。予算不足で刊行が遅れたため、1937年から大型図郭を導入して、早期の完成を目指した。しかし、第二次世界大戦の勃発で計画は中止され、結局完成したのは全146面のうち30面強で、イングランドの1/5をカバーするにとどまった。

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第5エディションの表紙
(左)ぼかし(陰影)Relief 版は赤表紙
(右)アウトライン Outline 版は青表紙
photo from www.charlesclosesociety.org
 

第二次世界大戦とその後の動向については、次回詳述する。

本稿は、Tim Owen and Elaine Pilbeam, 'Ordnance Survey: map makers to Britain since 1791', Ordnance Survey, 1992; Chris Higley, "Old Series to Explorer - A Field Guide to the Ordnance Map" The Charles Close Society, 2011; Richard Oliver, 'Ordnance Survey maps: a concise guide for historians' Third Edition, The Charles Close Society, 2013 および参考サイトに挙げたウェブサイトを参照して記述した。

■参考サイト
Ordnance Survey http://www.ordnancesurvey.co.uk/
The Charles Close Society https://www.charlesclosesociety.org/
National Library of Scotland - Maps https://maps.nls.uk/
Stanfords http://www.stanfords.co.uk/
Cassini publishing http://www.cassinimaps.co.uk/

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